利用者の会の結成１０周年を記念して敢行している練馬区立図書館全館のウオッチングでは、折角出かけるならついでにその土地らしい＋αも見学したいと思いつつ、果たせず時間に追われて帰路につくこともしばしばでしたが、先月は練馬図書館を見学した後、練馬区立美術館にまわり池袋モンパルナス小熊秀雄とその仲間たち展を鑑賞し、光が丘図書館に戻ってさらに配架ボランティアをするという強行軍をこなしたのでした。今回の貫井図書館は練馬区立美術館に併設された図書館です。迷うことなく折から開催されていた地元の画家、竹原チョウフウの作品を鑑賞しました。参加者は５名、1名は風邪、１名は海外旅行中で無念の欠席です。

貫井図書館の開館は昭和６０年７年７月１日。西武池袋線中村橋駅から徒歩３分の立地の良さは、視覚障害者にもやさしい図書館といえます。昨年の視覚障害者の対面朗読は３１４回で光が丘、春日についで３番目でした。複数館を利用している人が多いこと、中野区の利用者が多いこともこの図書館の特色です。保存、収集の担当部門はもちろん７門美術書です。普通の町の図書館ではあまり見かけない大判本の納まる頑丈な書架がたくさんあり垂涎の的の豪華な浮世絵や美術の本が並んでいます。

　職員数はアルバイト１名を入れて計２０名、うち司書は８名で、所蔵資料　１３万点弱を動かしています。

図書館部分の延べ床面積１４３０．８４ｍ２で入口近くに大人向けと子ども向け隣合わせの展示本コーナーがあり、中越地震に呼応して地震に関する本が出ていました。小さな展示スペースですが、だからこそ逆に即座に事象、時事に対応できるのかもしれません。

　ブックトークにも力を入れています。地域の中学、小学校からの要請を受けて、本について話をする仕事ですが、応じきれないほど需要が多く、昨年は地域の中学３校のうち１校、小学校には５校のうち４校で実施したそうです。ブックトーク支援については連絡協議会で調整し、できるだけ地域の要請にこたえるよう努めている由。貫井図書館に限らず学校との連携の必要性はますます増すものと思われます。