選書　　「図書を選定すること」まったく単純明快なひと言に尽きますが、
その中身は方程式どおりにはいかない、なかなかに奥深く、悩ましき作業
です。言うまでもなく、図書館にとっては命にかかわるとも言えます。

図書館資料　にはいろいろな種類があります。それぞれの資料の選定は、
各担当が財布の中身等と相談しながら決めていきます。

図書　は、練馬区では、各館が各々の方法と判断で選書しています。

新刊本　の選書の方法をお話しましょう。光が丘図書館では、取次ぎ大手
の日販から新刊本を選び入れてもらっています。新刊、といっても、毎日、
夥しい数の本が出版されるわけで、このすべてを運んでもらうのは不可能
ですから、予め、出版社、分野、対象、等の条件を指定しておき、そのパ
ターンに基づいてふるいにかけられ、残ったものが図書館にやってきます。
選書は、本来なら全員で行うべきものですが、現状では無理ですので、幾
つかの班を作り、週代わりの当番制で、届いた本の一週間分を選定してゆ
きます。週に1回、行っています。

　その他に、新刊とは限りませんが、様々な出版社や取次等から持ち込ま
れる本もあり、資料の担当が選書に当たります。

　以上のように、現物を手にとって選ぶことを、見計らいと言います。

　一方、日販を通らない小さな出版社の本等は、図書館にはやってきません。
パターンの条件から洩れた本もそうです。やって来たけれど選ばれなかった本も
あります。そんな本達は山のようにあります。そういう不足点を補う為に、各種
の出版情報を参考にしながら発注したりもしています。しかし、出版されてから
暫くするとすぐに品切れや絶版になってしまうものも多く、欲しくしても買えな
い本もたくさんあるのが、現状です　以上が光が丘の状況です。

　さて、一体どのような基準で本を選んでいくのでしょうか、、、本の形状・価格
・内容など目安はあります。しかし、ある一冊の本について、面白い、必要だとい
う意見もあるし、つまらない、必要ないという意見もあるでしょう。物の見方考え
方は、人各々によって違うのです。利用者のニーズ、そして、資料的価値という、
時として相反する二つの目安のうち、どちらが大切なのか、正解はありません。　
光が丘図書館　事業係　林　真弓